公的一次情報にもとづく実務ガイド最終確認 2026-07-24

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親が亡くなったら|死亡後の手続き一覧と全体像を「期限順」でやさしく解説

親が亡くなった後の手続きは、時系列で4つの山に分けて考えると迷いません。まず死亡直後〜数日(死亡診断書のコピー・葬儀・口座凍結前の段取り)、次に14日以内(役所での年金・保険・世帯主変更)、続いて申請しないともらえないお金(葬祭費や未支給年金など)、最後に相続の3大期限(3か月=相続放棄、4か月=準確定申告、10か月=相続税)です。この記事は個々の手続きを深追いせず、「何を・いつまでに・どこで」を一望できる期限の地図に徹します。詳しい手順は各項目からリンクする個別記事で確認してください。

まず全体像——手続きは「4つの山」に分かれる

亡くなった後の手続きは数十種類にのぼりますが、一度に全部を覚える必要はありません。期限の近い順に片づけるのが鉄則です。全体像は次の4段階です。

  • 第1の山:死亡直後〜数日——死亡診断書の確保、葬儀、口座が凍結される前の段取り
  • 第2の山:14日以内——役所での年金停止・健康保険・世帯主変更など、期限の短い届出
  • 第3の山:もらうお金——申請しないと受け取れない給付(葬祭費・未支給年金など)
  • 第4の山:相続の3大期限——3か月・4か月・10か月と続く相続まわりの期限

この順に見ていきます。金額や日数は執筆時点の一般的な目安で、制度や自治体により異なる場合があります。

第1の山:死亡直後〜数日にやること

死亡診断書は「コピーを多めに」取っておく

医師から受け取る死亡診断書(死体検案書)は、死亡届と一体になった1枚の用紙です。役所へ提出すると原本は戻ってこないため、提出前にコピーを5〜10枚ほど取っておくのが実務の基本です。生命保険の請求、遺族年金、金融機関の手続きなどで、後から何度も写しを求められます。

死亡届は、亡くなったことを知った日から7日以内に、市区町村へ提出します。実際には葬儀社が提出を代行してくれることが多く、火葬許可証もこのとき受け取ります。

葬儀の手配

葬儀は死亡直後に判断が集中する場面です。喪主を決め、葬儀社を選び、日程・規模・予算を短時間で決めていくことになります。後述する葬祭費・埋葬料の給付があるため、費用の領収書は必ず保管しておきましょう。

口座が凍結される前に——現金の段取り

金融機関が名義人の死亡を把握すると、その口座は凍結され、遺産分割が終わるまで原則として引き出せなくなります。凍結前に当面の生活費や葬儀費用の現金を確保しておくと安心ですが、故人の預金を勝手に使うと相続上のトラブルになりかねません。仕組みと注意点は、詳しくは銀行口座の凍結はいつ?解除の流れをご覧ください。

なお、故人の住まいの片づけ(遺品整理)は急ぐ必要はありませんが、賃貸なら退去期限がからみます。進め方は遺品整理の進め方で解説しています。

第2の山:14日以内——役所での届出

死亡からおおむね10〜14日以内に、役所や年金事務所で期限の短い届出が続きます。まとめて片づけると効率的です。

  • 年金の受給停止——年金を受けていた方が亡くなったら、受給停止の届出が必要です。厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内が目安です(日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合は届出を省略できることもあります)。
  • 国民健康保険・後期高齢者医療の資格喪失——14日以内に保険証を返却し、資格喪失の手続きをします。
  • 介護保険の資格喪失——第1号被保険者だった場合、14日以内に保険証を返却します。
  • 世帯主変更届——故人が世帯主で、残された世帯員が2人以上いる場合、14日以内に新しい世帯主を届け出ます。

これらは同じ市区町村の窓口で扱うことが多いので、必要書類をそろえて一度にまとめて行くと負担が減ります。

第3の山:申請しないともらえないお金

亡くなった後には、申請しなければ受け取れない給付がいくつもあります。自動では振り込まれず、窓口も別々です。時効(多くは2年、年金関係は原則5年)を過ぎると受け取れなくなるため、早めに動きましょう。

葬祭費・埋葬料

葬儀を行うと、故人が加入していた健康保険から給付が受けられます。国民健康保険・後期高齢者医療なら「葬祭費」、会社の健康保険(協会けんぽ等)なら「埋葬料」で、金額の目安は数万円〜5万円ほど。申請期限はおよそ2年です。制度の違いと申請方法は、詳しくは葬祭費・埋葬料の申請方法をご覧ください。

未支給年金

年金は後払いのため、亡くなった月の分などまだ支払われていない年金(未支給年金)が残ります。これは一定範囲の遺族が請求できます。時効は原則5年です。対象者や請求の流れは、詳しくは未支給年金とは?請求できる人と手続きで解説しています。

高額療養費(死亡後の還付)

亡くなる前の医療費が自己負担限度額を超えていた場合、高額療養費として払い戻される分が残っていることがあります。相続人が請求でき、時効はおよそ2年です。詳しくは高額療養費は死亡後も請求できるをご覧ください。

このほか、要件を満たせば遺族年金の対象になることもあります。「もらえるはずのお金を取りこぼさない」ことが、この山のポイントです。

第4の山:相続の3大期限——3か月・4か月・10か月

相続まわりには、過ぎると取り返しがつきにくい3つの期限があります。いずれも「相続の開始を知った日(=通常は亡くなった日)」を起点に数えます。

3か月以内——相続放棄・限定承認

借金などマイナスの財産を引き継ぎたくない場合、相続放棄を家庭裁判所に申し立てます。期限は3か月以内この期間を過ぎると原則として単純承認(借金も含めてすべて相続)とみなされるため、財産・負債の全体像は早めに確認しましょう。手順と「やってはいけないこと」は相続放棄の期限と手続きにまとめています。また、相続人が誰かを1枚で証明できる法定相続情報一覧図を用意しておくと、その後の手続きがぐっと楽になります。詳しくは法定相続情報一覧図の書き方をご覧ください。

4か月以内——準確定申告

故人に確定申告が必要な所得(事業・不動産・一定額以上の年金など)があった場合、相続人が代わりに申告・納税します。これが準確定申告で、期限は4か月以内です。対象になるかの判断は迷いやすいので、詳しくは準確定申告とは?必要な人と手続きをご覧ください。

10か月以内——相続税の申告・納付

遺産が基礎控除を超える場合、相続税の申告と納付10か月以内に行います。この日までに遺産分割協議をまとめておくと、配偶者の税額軽減など有利な特例を使いやすくなります。合意した内容は書面に残します——書き方は遺産分割協議書の書き方へ。10か月は長く感じても、戸籍集めや遺産の評価に時間がかかるため、実際にはあまり余裕がありません。

3年以内——相続登記(不動産がある場合)

実家など不動産を相続した場合、2024年4月から相続登記が義務化されています。取得を知った日から3年以内が期限で、正当な理由なく怠ると過料の対象になりえます。手順と費用は相続登記の義務化と自分でやる手順をご覧ください。

よくあるつまずき——「期限の違う手続きが同時に来る」

亡くなった後の手続きのつらさは、種類が多いこと以上に、期限の違う手続きが同時並行で押し寄せることにあります。7日以内の死亡届、14日以内の役所手続き、2年の給付申請、3か月・4か月・10か月の相続期限——これらが並行して進みます。

だからこそ、まず全体像(この4つの山)を押さえ、期限の近い順に一つずつ片づけるのが最短ルートです。「何を残していて、次の期限はいつか」を見える化しておけば、慌てずに進められます。

まとめ

  • 亡くなった後の手続きは、死亡直後→14日以内→もらうお金→相続の3大期限の4段階で整理する
  • 死亡直後:死亡診断書はコピーを多めに/死亡届は7日以内/口座凍結前の段取り
  • 14日以内:年金停止・健康保険・介護保険・世帯主変更をまとめて
  • もらうお金:葬祭費・未支給年金・高額療養費など、申請しないと受け取れない(時効に注意)
  • 相続の3大期限:3か月=相続放棄/4か月=準確定申告/10か月=相続税
  • コツは、期限の近い順に一つずつ片づけること

死後の手続き全体は、無料ツールで整理できます

この記事で見たとおり、死亡届・年金・保険・給付金・相続と、期限の違う手続きが数十種類同時に押し寄せます。どれが自分に必要で、次の期限がいつかを頭だけで管理するのは大変です。

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出典・参考

※本記事は一般的な制度・手続きの全体像の説明であり、個別の税務・法律相談ではありません。期限・金額・要件は執筆時点(2026年)の一般的な情報で、地域・制度・個別の状況により異なる場合があります。実際の手続きの際は、必ず各公式窓口・公式サイトでご確認ください。